これは、各社ごとに状況が異なっているため、一概に善し悪しを判断することはできない。その会社の新人がおかれている状況や、新人に期待すること、10年後にどのような活躍をして欲しいのか、今経営環境としてどの程度の余裕を持っていられるのか、こういったことによって変わってくるものだろう。
新人研修の期間を延ばすということは、現場で学ぶ、つまりOJTとして学ぶための前提知識としてもっと高いレベルor広い範囲の知識が必要なのか、現場では学べないことをこの時期に学ぶ必要があるかどうかではないだろうか。数あるカードの中で新人研修を一年に延ばすという戦略を取ったということだ。
蝶理では、繊維産地の実習や、繊維以外の収益源の化学品について学ぶのが目的だと言う。これらは、現場ではなかなか体験することは難しいと思う。特に、繊維産地での実習は、一目見ただけで「わかったつもり」になることと、実際に体験することの違いは大きい。仕事をしながらでは深く体験することはできない。現場に配属される前に学ぶことは意義深いのだと思う。
さて、一般にこういった試みを行おうとした際には、「自分のときはこんな悠長なことは言っていられなかった」というようなことが、社内から聞こえるものだと思う。実は、悠長なことを言っていられなかった人が、ある意味でお荷物的になっているから、「新人から変えなくちゃ」となっていることもあるので、本当に何が正解かはわからない。
新人研修を延ばす必要がなく、逆に早く現場に配属した方がよいことも多々ある。
ぜひ、一度担当者の方にお話を聞いてみたいと思う。
]]>小山薫堂氏といえば、映画おくりびとの脚本家であり、その他にも数々の企画を成功させてきている売れっ子放送作家。
本書は、「企画ってのは人を喜ばせること(サプライズ)の延長にあるものなんですよ」ってことを数々の実例を持って語っているものだ。いや、そんな大それたものではないのかもしれないが、自分にはそう見える。これは企画の入門書だと。
一般に、暗黙知の世界のものを伝承していくのは難しい。ゆえに、型のようなものがあったり、基本が大事だと言われている。しかしながら、「○○とはないか?」と言われると非常につらい。暗黙知であるがゆえに言語化されておらず、言葉で表すのが難しいからだろうか。
何か企画を作り出すというのも、暗黙知の世界や職人的な世界を感じる。しかし、本書ではそれは、極めて明確な論理のもと紡ぎだされており、一定の方程式のようなものを感じる。すなわち、人を喜ばせるために、サプライズを起こすのだと。サプライズは、あるはずのものがなかったり、来るはずのものがこなかったり、あり得ないことを起こったりと、いかに相手の期待を裏切ることだと思う。また、裏切る際にも単純に喜びの感情を想起させるものではなく、一旦タメのようなものを作り出すことが必要だろう。一瞬の緊張状態とそれを打ち破る感情によりサプライズとなるのだと思う。
本書を読んでいると、企画とはどういうものの延長にあるのかがわかる気がする。そして、面白い企画というのは案外足下にたくさん転がっているのかもしれない。
人材育成において、最も基礎的かつ本質的なことが、目の前の人をいかに育てるのかという問題。会社の中で、上司が部下を育てることができるのであれば、人材育成の問題はほぼ解決していると言ってよいと思います。しかし、これが一番難しい。
難しいけれども、ほとんどすべての人が携わらなければならない。ある年次にいくと、ほぼ自動的に人を育てるという仕事がやってくる。熟達化(ひとはどのように仕事が「できる」人になっていくのか)の研究では、仕事ができる技術と仕事を教える技術は違うと言われています。ゆえに、実は仕事を教えるという仕事は、誰もがはじめは初心者なのです。
本書、ならびに同著者による「仕事の教え方」は、仕事を単に教えるというものではなく、仕事に関する考え方を伝えることや、仕事を通じて自ら考えられるようになるためにはどうすれば良いのかが示されています。仕事を教わる側のタイプに合わせた教え方など、非常に細かい点が載っているのが特徴的です。
ラーニングの5ステップ p126
1.説明体験
2.質問
3.討議
4.共有
5.整理
講義においては、話さないことを決める。という勇気が必要です。p200
仕事を教える立場にたたれた方には、おすすめの一冊です。
]]>さて、そのWBCにあって日本選手は本当に活躍したと思います。日本と韓国だけ異次元のレベルの戦いをしたと感じますし、勝つべくして勝ったのだと思います。1ヶ月という限定ではありながら、非常によいチーム、組織だったのだろうと想像します。
さて、人材育成やマネジメントの世界では、育つためには強烈な体験(経験、修羅場)が必要だと言われています。金井先生の仕事で「一皮むける」経験 や、ビジョナリー・カンパニー
でいうところのBHAGがそれに該当しますが、今回のWBCも選手たちに取ってはそういった強烈な体験の一つだったのではないかと思います。
その中で、今回注目したことは、確かに松坂、城島と言ったメジャーリーガーが活躍したこともありますが、精神的支柱であるイチローが不調であったにも関わらず、それを周りがサポートしたことです。概して、スーパースターが不調だった場合、チームとしても影響を受けて全体的に力を発揮できないというのが常だと思っていましたが、今回は周りがサポートをすることができていました。また、普段所属チームでは中心の選手ばかりであったが、きちんと与えられた仕事をしたことには驚いています。
結果は世界一ではあるが、その陰でどのような努力があったのか、支えがあったのか、チームがどのように形成されていったのか。非常に楽しみな話題でありますが、特にチームとしての結束がどのように形成されていったのか、選手たちはどのようにお互い接していたのかなどが大変興味深いところです。その中で一番楽しみなのは、原監督がどのようなマネージャであったのかというところです。今後の組織の一つの理想像やリーダーとしての理想像の一つとなりうるものではないかと思います。
]]>さて、iPhoneですが、私は2009年の2月末に購入しました。ちょうどソフトバンクのキャンペーンがスタートした時期だったので、衝動買いに近い形です。
約1ヶ月がたった訳ですが、正直生活が一変しています。まさに、2009年の3月がbefore iPhone after iPhoneの分岐点になりました。変化を一言でいうならば、生活がネットにつながったということになります。
従来の携帯電話もネットにはつながっていましたが、あくまで「ケータイ」文化圏の中だけの話であり、インターネットの醍醐味を享受するには至っていなかったのだと思います。それがiPhoneでは、ほぼフルに活用することができるという訳です。
詳しい内容は割愛しますが、私はiPhoneがない生活には戻れそうもありません。それは、ネットがない生活に戻れないのと同様なのです。
これまでこれほど生活を変える製品を使ったことがなかったので、今はただただ衝撃を受けているのと、iPhoneを触るのが楽しくて仕方がないといった状況です。
まだお持ちでないという方は、ぜひ購入していただき、当サイトもiPhoneから見ていただきたいと思います
]]>外を向いているからとか、自分より能力がある人間は排除してしまうからとか、色々と説はあるが、一つの理由に「他の社長から学んでいる」という面があるのではないかと思う。
社長にしかわからない悩みや社長にしかわからない事柄を他の社長に相談したり、先輩社長から注意を受けるなどしながら、社長コミュニティーの中で学んでいっているのではないかと思う。
そんな社長が社長を育てるという営みを書籍にしているのが、本書「会社は毎日つぶれている」だ。
本書の内容を一言で表せば、「会社は毎日つぶれているのだから、社長たるもの常にリスクを察知し、リスクをいかに排除するのかを考えなさい」というもの。しかし、その一言には、リアリティと発言としての重みがある。著者が日商岩井の最後の社長かつ、双日の初代社長であることがそうならしめているのだろう。いわゆる、くぐり抜けてきた修羅場の数が違うというやつだ。
「社員の大丈夫という報告ほど、信じてはいけないものはない」「燃え尽きたときが会社の辞め時」「改革疲れにいかに対応するか」
このような、本来社長から社長に、社長コミュニティーの中でしか伝えられてこなかった知識が一冊の本になっていることに、この本の価値があると思う。
現在経営をしている方、人をマネジメントしなければならない方は、本書というメンターを身につけてみることをオススメしたい。
]]>2006年の5月発売のため、3年弱かかったことになりますが、なんとか形となった思いです。増刷にならないと出版社の利益にならないと言われているので、最低限顔向けできるかなと思っています。
さて、約3年ぶりに同書の「はじめに」を読んでみたのですが、非常に青臭いこと書いてあります。あえて書いた面があるので、ある意味してやったりなのですが、それでも「青臭い」です。
ただ、当時の熱い思いを呼び戻してくれました。やっぱり、何らかの形に残しておくのは悪くないですね。という訳で、これからのことについても残していくということで、少しずつブログの方も復活させていこうかと思います。
昨年の夏以降、景気は崖を落ちるように悪化しているのがわかりますし、それに伴って雇用環境も悪化しています。当然のことのように、「今は人材育成とか言っている状況ではない」という空気感を感じます。全然「当然」じゃないと思うのですが… この景気が悪化しているから、人材育成の力を抜くというのが「当然ではない」ということに対しては一応熱い思いを持っているはずなので、この辺りについてまた色々と駄文を書いていこうと思います。
ではでは、また
PS:上記「eラーニング専門家のためのインストラクショナルデザイン」内容としては古くなりきってはいないと思いますので、ぜひご一読いただければ幸いです。
これうちの会社のことじゃない? と思った方はどれだけいるだろうか?
この問いかけは、『
不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか (講談社現代新書 1926)』の冒頭に並ぶ文章だ。
ギスギスだったり、サバサバしていたり、何となく空気が重かったり、会社に30人に一人くらいはメンタルヘルスに悩んでいたり、上司はアガリのポジションで「意味の分からない独りよがり」を言っているし、というようなどこの会社でも起こっていそうな微妙な空気感を「不機嫌」という一言で表したことが本書のキモであり要点だと思う。
本書では、成果主義や、中間管理職いわゆるミドルがつぶれていっていること、インセンティブの構造と様々な角度から、なぜ不機嫌になってしまったのかを考察している。そしてそれらに対してどうすればいいのかの解決策(仮説)を提示している。それらは、科学的なアプローチが取られており、再現可能性の点からも信頼がおけそうだが、それ以上に重要なのは確かに今の職場は不機嫌になってきているということだ。
不機嫌な場面として想像されるのは、まだ自分では何もできない子供が駄々を捏ねる場面だ。お菓子を買ってほしいとか、歩き疲れたから抱いてほしいというような。要するに、言うことを聞かなくなった子供を大人がフォローする際に使う言葉だ。
逆に、大人に使う場合には、「あの人いま不機嫌だから、気をつけてね」という言葉ではあっても、その裏には「めんどくさい人なんだよね、まったく。ただのガキだな!!」というような蔑んだイメージを持って使っていると思う。つまり、不機嫌な人というのは、「大人になりきれていない人」だったり、「未成熟な人」という意味合いを持っていると思う。
それが、企業内で不機嫌になっている訳だから、根は深い。そしてそうした不機嫌な職場からは、今日も脱落する人が出てくるのだ。「あれ? あの人どうしたの? 最近見なくない?」ってな具合だ。
僕には、本書で示された解決策が本当に意味のあるものなのか判断はつかない。なぜなら、今は不機嫌だが、いつから不機嫌になったのかわかる人は少ないだろうし、なぜ不機嫌になったのかも、当人たちは気づいていないと思う。たぶん、自分が会社にいくとなぜか不機嫌になるということに気づいている人はいる、というよりほとんどの人は気づいていると思う。でも、上機嫌になることはできないからだ。わかっているのに変えられないというのは、大きな流れの中にいるからのような気がするから。
]]>「キャリア教育ってのも必要だと思うんですよね」
「そうだなあ。でも、キャリアってイメージ悪くないか? なんか辞めろっていう意味に聞こえるんだよなあ」
自分は、若い人向けに自分のキャリアについて自律的に考えてほしいという意味でのキャリアを使ったが、帰ってきたのは「第2の人生としてどう歩むのか」というキャリアの話だ。前者では、自らの進むべき道を自ら考えて”できれば社内で”歩むべき道を決めてほしいという意味になる。後者は、そろそろ外に出てくれないかという意味になるのは必至だ。
現実問題として、現在キャリアはこの2つの意味で使われている。要は、どういう仕事をしていくのかということだが、受け取り方によって様々な結果となる。
一つの会社で働いてきて、ある程度の年齢になったときに言われる「キャリアを考えろ」というのは、暗に「そろそろ退職が近いんだから、その後も食っていくことを考えとけよ」という話になるという。
一生懸命ひとつの会社に尽くしてきて最後はそれか、と思う人もいるだろう。若い人から見れば、そんなことも考えないで生きて来れたなんておめでてーなと思う人もいるだろう。
いずれにしても、キャリアという言葉は一人歩きし、今後も使われていくと思う。それがどういう意味になるのかは受取手次第ということになるのだろうか。
あなたはキャリアと聞いて何を思い浮かべますか
]]>良いものがあれば、一気に普及する。当たり前だ。
さて、僕は人材育成なんかを生涯研究として追い続けようとしている訳だが、こうした中でよく聞くのが、「○○はとても良いものなのに普及しない」という声だ。
IDの世界にいれば、なぜIDは普及しないのかをとうとうと議論しているし、他のものも似たり寄ったりだと思う。
レーザーレーサーが万人に必要だとは思わない。1着6万円強するものだし、キツくて着るのも大変だというのは選手以外では厳しいものだ。それでも選手にとっては必要なものとなる。
レーザーレーサーの一つ前の製品のキャッチコピーにこんな文章がある。
「着やすさを求めるなら、よした方が賢明です。早さを求めるなら、賢明な選択です。」
もし、本当に良いものがあるのなら、その良さが明確になるようにした方が良い。選択と集中。これに尽きるのだと思う。
]]>ということを言っていた。とてもまじめな人なのだと思う。
でも、本当に遊びがなくなってしまったなら、その人の価値はかなり棄損されると思う。
大事なことは、今周りがどちらを向いていて、どんなことが見えていないのかを見ることだと思う。
それには、自分のスタンスが重要なことは言うまでもないし、バックボーンとなる知識なり経験なりが必要だと思う。しかし、周りがどうのように動いているのかを知ることはもっと重要なことだと思う。
どんな仕事も近い部分があると思うけれど、特に知的生産による仕事の場合には、明確な付加価値を出すことは非常に難しい。たとえば、コンサルもそうだし研究者もそう。「なんでこの値段?」は回答を窮してしまうだろう。
だからこそ、現在どのような流れの中にいるのかを知ることは大事なことだと思う。流れとは全く違ったものを言ったり書いたりしても価値はないと思う。的確に流れを読んだものが必要だ。
一方、流れにあっているからと言って意味があるとは限らない。いかに、流れの中で見逃してしまう真実をあぶり出せるのかが重要だと思う。
そして、流れを読むためには適度に遊ぶことが重要だと思う。何が流行っているのか、周りはどういうものに興味を示すのか、そんなことにアンテナを張り巡らすのが大切なのだと思う。遊びがないと、つい自分が今持っている枠組みだけで世界を見ようとしてしまう。人は、見たいものしか見えない。故に、自分の枠組みで世界を見れば、枠組みに合致した部分だけがクローズアップされ、それを世界のすべてと勘違いしてしまうだろう。
それは、どんなスタンスを持っていようが知識を持っていようが、自らの価値を著しく毀損されることになると思う。
]]>それは会社を辞めることです。
昇進する人もいれば、しない人もいる。転職する人もいればしない人もいる。役員になる人もいればしない人もいる。しかし、会社を辞めないことはできません。
定年まで勤め上げることができた幸福な人、違う会社を選ぶ人、不幸にも倒れてしまう人、どのようなことがあろうと会社を辞めるときがくる訳です。
以前よりも雇用は流動化してきています。これから働き始める人で、40年後まで会社が残っていることもまれなことでしょうし、同じことをしている人も少ないのではないかと思います。
そうした中では、どう辞めるのか。これは誰もが考えておかねばならないことです。
そんな辞め方を研修で行う会社があります。ソフトブレーンです。
最初の研修で辞表の書き方を教える理由:NBonline(日経ビジネス オンライン)
「入社するのも辞めるのも、あくまでも自分を生かすためです。ほかにもっと生かしてくれる場所があれば、正々堂々と行くべきです。その代わりに辞めない以上は、ここは君たちが自らの意思で選んだ場所だと自覚し、異見があっても正々堂々表に出して議論すべきです」というような趣旨のことを述べます。
辞めることを考えるということは、いかに今を働くかと近いことのように感じます。
あなたはどうやって会社を辞めたいと思いますか?
曰く、「朝早く活動し始めなければいけない」とか、「忙しいというのは、仕事をしていないということだ」、「経営者が社内にいてはいけない」など、額面通りの言葉の意味だけではなく、その言葉の裏やいわゆるコンテクストを読み解かなければならない難しいものですが、それでもその言葉には深みがある訳です。
もちろん、こうした言葉は世にある経営書やビジネス書にはあふれているのだと思います。しかし、それが生身の言葉として発せられるところに意味があるのだと思います。
会社の規模、社員の数、質、性格、おかれている環境によって、生じる悩みはかわります。そして、どのような場面においても悩みは存在するということです。大企業の社長であれば大企業なりの悩み、中小企業であれば中小企業の悩みがあります。同様に、成長期、沈滞期、伸び悩み期もあるでしょうし、優秀な先代を持った2代目なども悩みが違う訳です。
そうした悩みを知っているからこそ、上記のような言葉に深みを感じるのだと思います。
今まさに経営という壮大なテーマに取り組んでいる方の生の言葉を聞けるチャンスがあることに、自分は本当に幸せだなと感じています。そして、経営者の言葉をより深く理解できるように勉強と経験が必要だと感じています。
]]>製造業の技能レベルを競う大会である技能五輪全国大会の優勝者が能力開発21に掲載されていました。彼、彼女らはそれぞれの分野において卓越した技能を発揮した人材です。
技能五輪全国大会は、青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能競技大会であって、 その目的は、次代を担う青年技能者に努力目標を与えるとともに、大会開催地域の若年者 に優れた技能を身近にふれる機会を提供するなど、技能の重要性、必要性をアピールし、 技能尊重機運の醸成を図ることにおかれています。
とあるように、製造業を始めとした各種技能を鍛えるための大会です。
第45回技能五輪全国大会 競技職種一覧に公表されている技能を見てみてください。これが、簡単でないことはすぐにわかると思います。
こうした地道な努力をしている人たちがたくさんいるということが今後の業界に取って重要なことだと思います。さて、能力開発21には優勝者の顔写真が載っていますが、みな幼く感じます。自分が年を取ったということもあるでしょうが、明らかに10代中盤から後半の顔をしています。その人たちが、「早く一人前の職人になりたい」と述べているところに、一筋の希望を垣間見た気がしました。
| ものづくり経営学―製造業を超える生産思想 (光文社新書 293) | |
![]() | 藤本 隆宏 東京大学21世紀COEものづくり経営研究 光文社 2007-03 売り上げランキング : 1401 おすすめ平均 ![]() 藤本ものづくり経営学の集大成/お買い得かと? あいかわらずの藤本節! ものづくりの中間報告Amazonで詳しく見る by G-Tools |
こういうコメントってどこの会社でも聞きます。
でも、このコメントってのは、その会社のレベルが相対的に落ちているということだと思います。つまり、このコメントを発している人たちが、「たいした仕事ができなかった」ということの表明と聞こえてしまいます。
まずは、就職活動をしたときのことを考えてください。
たとえば、商社にいきたいとしましょう。そのとき、商社でどんなことがやりたいかを考えます。いわゆる自己分析というものです。次に、その仕事がどの会社であればやれるのかを考えるはずです。当然、より良い環境を得ることを目指すと思います。
その時の会社の順序というのは、人それぞれ違うかと思います。安定を軸にする人も入れば、挑戦する姿勢や今であればワークライフバランスなどもあるかと思います。しかし、誰でもより良いところに入りたいと思う訳です。基準が違うので、人それぞれのように見えるとは思いますが、一人一人に落としていくとその人の中でも効用が高い順に志望順位を選択していると思います。
さて、そうした競争を経て企業を選択する訳ですので、ある基準(当然人それぞれ)で見たときに企業は順位付けされる訳です。結果的には、同じ商社であっても順位付けがなされる訳です。
誰もが志望した会社に入れれば良いのですが、そういう訳にはいきません。そのため、表明するしないに関わらず結果的には志望順位の低い会社に入っていく訳です。
こうした競争は、当然志望順位の高い企業が優先交渉権を有する訳です。そして、志望順位というのは、今の会社をもとにそれぞれの基準で持って選択する訳です。つまり、今の会社の順位付けこそが就職する人のレベルを決定するのだと思います。まあ、当然のことです。
さて、そうしたときに上記のような「最近の新人はレベルが低い」というのは、「会社のレベルが落ちている」ということの表明としか思えないのです。
PS:本当にレベルを調べるのであれば、供給先(大学)の全体を見なければわからないと思います。最近感じるのは、ある業界自体を選ばなくなったり、日本企業を選ばなくなったりする傾向はあるかもしれません。業界が選ばれていないということであれば、これはかなりヤバいことですね。
]]>