こういうコメントってどこの会社でも聞きます。
でも、このコメントってのは、その会社のレベルが相対的に落ちているということだと思います。つまり、このコメントを発している人たちが、「たいした仕事ができなかった」ということの表明と聞こえてしまいます。
まずは、就職活動をしたときのことを考えてください。
たとえば、商社にいきたいとしましょう。そのとき、商社でどんなことがやりたいかを考えます。いわゆる自己分析というものです。次に、その仕事がどの会社であればやれるのかを考えるはずです。当然、より良い環境を得ることを目指すと思います。
その時の会社の順序というのは、人それぞれ違うかと思います。安定を軸にする人も入れば、挑戦する姿勢や今であればワークライフバランスなどもあるかと思います。しかし、誰でもより良いところに入りたいと思う訳です。基準が違うので、人それぞれのように見えるとは思いますが、一人一人に落としていくとその人の中でも効用が高い順に志望順位を選択していると思います。
さて、そうした競争を経て企業を選択する訳ですので、ある基準(当然人それぞれ)で見たときに企業は順位付けされる訳です。結果的には、同じ商社であっても順位付けがなされる訳です。
誰もが志望した会社に入れれば良いのですが、そういう訳にはいきません。そのため、表明するしないに関わらず結果的には志望順位の低い会社に入っていく訳です。
こうした競争は、当然志望順位の高い企業が優先交渉権を有する訳です。そして、志望順位というのは、今の会社をもとにそれぞれの基準で持って選択する訳です。つまり、今の会社の順位付けこそが就職する人のレベルを決定するのだと思います。まあ、当然のことです。
さて、そうしたときに上記のような「最近の新人はレベルが低い」というのは、「会社のレベルが落ちている」ということの表明としか思えないのです。
PS:本当にレベルを調べるのであれば、供給先(大学)の全体を見なければわからないと思います。最近感じるのは、ある業界自体を選ばなくなったり、日本企業を選ばなくなったりする傾向はあるかもしれません。業界が選ばれていないということであれば、これはかなりヤバいことですね。
]]>「今日から社会人なのだから、学生時代の甘えは忘れてしっかりやってほしい」
というもの。
ほかにも、
「これまではお金を払って勉強してただろうが、これからはお金をもらって勉強するのだから、気持ちを新たにしろ」
などがあります。
これらは、社会人としての心得を述べたものなので、そうした気持ちが必要だと思います。しかし、ただ単純にこうした「社会人>>学生」という構図で考えることは思考停止を生んでいるのではないかと思う訳です。
特に日本企業は、新しいビジネスモデルを提示できずにいると思います。それは、すなわち今までのやり方が通用しなくなった。極論すれば、今までのやり方が(今の時代では)間違っているということです。
梅田望夫氏は、著書Web人間論の中で「新しいものを作り出す人々には狂気のようなものがある」と述べています。グローバル時代を迎え競争は激しさを増しています。そうした中を生き残るには、当たり前のことではありますが愚直な努力をする必要があるのだと思います。そうした努力をするときに、「仕事なのだから」とやる人と、「面白いからやる」という人とでは、どちらが長く、深く集中することができるのかということです。
面白いからやるという人たちは、仕事を仕事とはとらえず、遊びの延長、あるいは自分の信念に突き動かされるようにやる人たちだと思います。もちろん、いろいろと例外はあるとは思うのですが、夢中になっている人たちに勝つのは簡単ではないと思います。
仕事は遊びじゃないんだということは、仕事は面白くないものを仕方なくやるものという面が少なからず隠されていると思います。将来10年20年を考えたときに、そのような仕事のスタイルで本当に大丈夫なのでしょうか。
僕は、どこぞの研修担当者から上記のような言葉を聞くたびに疑問に思っています。
| ウェブ人間論 (新潮新書) | |
![]() | 梅田 望夫 平野 啓一郎 新潮社 2006-12-14 売り上げランキング : 5144 おすすめ平均 ![]() 両者の衝突が、「問題」の在り処を示してくれる ネット世界での生き方の紹介 現在および近未来を理解するAmazonで詳しく見る by G-Tools |
自分の周りを見回しますと、読む人はそれこそ10冊20冊と読みますし、読まない人はそれこそ1冊も読まないという人に二分されるに感じます。
先日、友人と話していたら、最近本を読まなきゃいけないなって思ってきたから、月に1冊は読むようにしているんだ、という話を聞きました。自分の場合には、少なくとも月に10冊は読んでいると思います。仕事の本は別なので、実際にはこの2倍位はいくのかなと思うのですが、1冊という目標に驚いたのを覚えています。でも、この1冊も考えてみればすごいことです。彼は、アルバイトを大量に抱える小売店の店長をしています。毎日、ほぼ同じ仕事の繰り返しだけど忙しいと言っていました。仕事がら1冊も大きな目標なのだと思います。
もちろん、良い悪いではありません。生活とか目標をふと振り返るにはちょうどいい質問だと思います。
あなたは1ヶ月に何冊本を読みますか?
]]>多くのベンチャー企業が起業後に、同じような失敗、トラブル、ヒヤリとした経験をしており、成長に伸び悩む企業が多いと言われています。そこで、ベンチャー企業の経営者が様々な場面で決断を下す際の「転ばぬ先の杖」として、将来起こりうるリスクを予見できるような失敗、トラブル、ヒヤリとした経験の事例を収集・データベース化しました。ベンチャー企業の成長に向けた経営判断の材料としてご利用いただければ幸甚に存じます。
一つ取り出してみても、
失敗に至る経緯自社製品で売上は好調に推移していたが、一つの商品に依存することへのリスク回避に加え、当時、株式の公開を前向きに考えており、ベンチャーキャピタルや証券会社からの強い勧めもあり、同製品に代わる主力製品の取り扱いを模索していた。そこで、米国社製の神経検査装置Aの輸入販売を始めることとした。その際、社長の判断から600台(仕入価格1台120万円)の製品を在庫として一括購入したものの、販売が計画通り軌道に乗らず、過剰な在庫を抱えることとなった。
実は、こうした情報は経営者と話をしていれば当然持っている。しかし、ベンチャーを始めようとする人たちの中にはそうしたネットワークがない方もいるだろう。その人たちは必ず読んでおかなければならないものだと思う。+α我々のような仕事にとっても必須だ。
しかし、このデータベースは勉強になる。次の本もオススメ
| 社長失格―ぼくの会社がつぶれた理由 | |
![]() | 板倉 雄一郎 日経BP社 1998-11 売り上げランキング : 2473 おすすめ平均 ![]() 良いアイディアを企業としての成功につなげる方法 国策融資だったの? 面白い!Amazonで詳しく見る by G-Tools |
特に面白いのは、「そんな仕事があることなんて今の今まで知らなかったよ」という方々の話を聞くことです。もちろん、仕事なので何らかの意図を持って話を伺う訳ですが、すぐには理解できないことが多いです。
それは、その業種やその会社ならではの専門用語「ジャーゴン」があるからです。人は知らず知らずにジャーゴンを使うようになり、そのうち使っている用語がジャーゴンかどうかもわからなくなるものです。
例えば、わたしの周りでは、「スプレッド」だとか、「ヘッジ」するとか、「弱含み」とか「MECE
」とかがよく出てきます。もちろん、それらは使うべき箇所で使っているのですが、ジャーゴンを共有した人同士の中では、関係ない話にも使うようになるものです。
汚い話では、「こないだ合コンいったときに、ヤバい"ポジション"取っちゃったんで、今"含み損"な訳で…。個人的には"オプション"買ったつもりだったんだけど」のような話が出てきます。(あまりにも汚い話なので翻訳しません)
さて、同様にどのような業種でも会社でも、少なからずジャーゴンは存在します。はじめは、どんな会話だか全然わからないのですが、ゆっくり確認しながら話を聞いてみると、だんだんわかるようになってくるから不思議です。そして、ジャーゴンを理解することで話をより一段深いレベルで理解できるような気にさえなります。それはつまり、ジャーゴンとして使われている言葉には、通常の意味合い+αがあるのかなと思います。だからこそ、自然とそのような用語を使うようになってくるのかなと、最近感じている次第です(学術的な裏付けは取っていませんが)。
ここでちょっとしたお遊びを。
仕事上使っている言葉を、ご家族に対して使ってみてください。そして、意味が分からなかった言葉をあげてもらいましょう。その時出てきた言葉が、あなたの仕事の特性なり特徴を示しているものだと思います。
それは、納得感のあるものでしょうか? それとも、意外なものでしょうか?
もしかすると、あなたの仕事の意外な面が見えてくるかもしれません
]]>1.本当により良い学びの環境を作ることができるのか。
2.1.をどうやって理解してもらうのか。
という話を書いた。
そして、1.は極めて本質的な話なので努力しなければならないと思う。(当然、僕も)
で、2.については、こちらも重要な話だよ。でも付き合い方次第じゃないかなと書いた。
で、その付き合い方だが、「より良い学習環境を作ります」だなんて、言わない。ってこと。
いきなりちゃぶ台返しのようだが、自分の少ない経験では「より良い学習環境を作り出すと、いかに一生懸命述べたところで理解してくれる人の方が少数」ではないかと思っている。
なんだか、夢も希望もないような話と感じられるかもしれないが、ここからが付き合い方なのかなと思っている。それは、じゃあどうするよという話。
もし、自説のより良い学習環境に関する華麗なるプレゼンをして、必要な資金を集め、誰もが注目するような対象者を集めることがしたいのであれば、上記のようなつきあい方はできないし、やってはいけないと思う。正々堂々チャレンジしていけば良いと思う。
でも、結果的により良い学習環境を作り出したいと思うのであれば、とりあえず自説はぐっとこらえるのも一つの方法かと思う。
なぜなら、ほとんどの人にとってはより良い学習環境ってものがイメージわかない。そして、意思決定時には効用、つまり出した金や時間とリターンが合うかどうかで判断する。イメージがわかないもの、つまりリターンがよくわからないものには金も時間も掛けられないのだから、いくらその内容を説明しても理解されないという訳。
だったら、まずは効果を示すことを最優先しようと言うのが上記付き合い方の考え方。
幸いにしてより良い学習の環境の構築ってのは、いろいろなアプローチがあると思う。学校だったり企業だったり、NPOなどの団体だったりで手法や目的は異なるとは思うが、相手が望んでいるニーズに応えるものと抱き合わせてより良い学習環境を作り出す方法を入れてしまうという手があると思う。もちろん、本気でやろうとすれば相手も巻き込んでやっていく必要がある。しかし、ライトな改善だったら、できるもののあると思う。もし、結果としてより良い学習環境がもたらす効果が高いものであれば、相手のニーズも満たされているはずなので、次からはきちんとプレゼンしても聞いてもらえる可能性は高くなると思う。自説を述べるのはそれからでも遅くはないのかなと思う。少なくとも、こうした状況にいるということは、目の前には誰かしらの対象者がいるということ。100%貢献できないからといって何もしないよりかは、少しでも貢献できるのであれば、やりがいはあるのではないかという考え方。
もちろん、すべての前提は効果があるということに尽きることと、提案する人に覚悟が必要だということだが、それはまた別の話。
]]>そうした学問をしている人であれば、当然、より良い学びの環境を作りたいと考える人が多い。実際、いろいろな研究会に出たりすると「こうしたい」「ああしたい」という素敵な夢が出てくることが多い。
この際、課題となるのは2つだと思う。
ひとつは、本当により良い学びの環境を作ることができるのか。
もう一つは、それをどうやって理解してもらうのか。
前者は、どれだけ先攻研究を学んできているのかだとか、実験をしてきているのか、具体的な策を持っているのかという極めて本質的な課題。要は、「学習とか教育の研究をしている人の授業なのに、すごくつまらないのですが」てなことが起こらないようにすればOKという話だ。
後者は、そもそもそうした企画にGOサインをもらうという話。つまり、作りだそうとしている学習の環境が、一般人から見てどの程度有意義なものなのかを正統的にプレゼンできるのかという話になる。
ビジネスの世界では常識だが、意思決定者というのは意思決定の権限を持っているのであって、意思決定範囲のすべてを知っている訳ではない。そのため、当然、専門用語は使えないし、使わない方がよい。そうした環境下で意思決定と当然つきまとうリスクを許容してもらうことができるのかが勝負だ。
前者は、もうこれは当たり前だし本当に(長い)重要なことだが、後者からも目を背けてはいけないと思う。たまに、後者を実現するためにアイデアが曲げられてしまったというような話を聞くが、僕はそうは思わない。もっとうまくつきあう必要があるのかなと思っている。
がそれはまた別の話
]]>三井住友銀行は、リテール(個人向け)部門の新入社員を対象とした“新人育成学校”を5月7日に開校する。窓口での接客術を取得するための模擬店舗などを設けた専用施設を東京と大阪に新設。施設での研修と営業店でのオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT=実地訓練)を半年間行い、銀行員としての基礎をたたき込む。
面白いのは、その研修方法。
研修期間は10月末までの約半年間。施設での研修と営業店でのOJTを2週間ずつ交互に実施する「サイクル型トレーニングプログラム」が特徴。
OJTとOFF-JTを組み合わせる手法を用いている点が面白い。ワークプレイスラーニングの一つの形と言えると思う。
ここ数年大量採用期に入ったが、それ以前の育成手法では対応できなくなっているところは増えてくると思う。大量の人材の育成は、それはそれで面白いテーマだと思う。
しかし、5年前までは就職氷河期で、今では大量採用というのは皮肉な話だ。それも5年は続かないのだろうか?
]]>興味関心も様々になってきてはいるが、仕事とは違った観点から定期的にアウトプットも必要だろうと感じている。
そんな訳で、少しずつブログを再開していこうと思う。
まずは、第一歩
サイバー大学は、インターネットだけで単位認定を行う日本発の大学であり、eラーニング業界においては注目されている大学だ。
まだ、正式な発表はされていないが、報道によると本人確認が徹底されていないことが理由という。
これは、eラーニングが本質的に抱えている課題と単位認定の厳格化という2つの側面が見て取れる。
前者は、インターネット上にて授業を展開する際には何らかの方法で本人確認をしなければ、他人になりすますことが出来ることに起因している。簡単に言えば、代返だけではなく、テストの代わりも出来ることを意味している。
後者は、単位認定基準が厳格に適用されることや世界的にeラーニングにて単位認定している大学の中にはディプロマミルという単位を金で売るところが少なくないことがあげられる。
サイバー大学が違反をしていたか否かはさておき、上記2点はインターネットで単位認定を行う際には本質的に問われる内容であり、どのようにクリアするのかは注目ポイントだといえる。
]]>iknowは、一言で言うと英語の学習サイト+SNS+LMSといったところで、英語の学習プログラムがありーの、SNSで一緒に勉強している人と交流ができーのといったサイトです。デザインも今っぽいおしゃれなつくりになっているし、とっつきやすい印象です。
でも、何よりもすごいと思うのが、プログラムが良くできていることと、学習ログ管理がしっかりしていることです。プログラムは、単語を覚えることとディクテーションと極めてシンプルですが、(もっと多いかもしれませんが、自分が体験したものは以上です)、間違えた問題については重点的に追加問題が出されたりと、ID的になっているのもびっくりです。もちろん、ドリル形式ですので、即時フィードバックの原則には忠実です。
まだ、はじめたばかりなのですが、何だかワクワクしています。
それは、今まで見た中で一番良くできたeラーニングな予感がしているからです。
詳しくは、またご報告します。是非体験してみてください
]]>香川大の皆様、小笠原先生、ありがとうございました。
大学時代は、こうした授業を運営する側、大教室で眺めている側だったので、初めて遠隔地からの単独参加ということでしたが、大変良い経験になりました。
授業に出るときというのは、どちらかといえばOne of them といいますか、そういった気分だったのですが、遠隔地から参加するというのは、緊張感がありました。
また、コメントをするという立場だったのですが、正直、画面の向こう側の方々がどのような気持ちで授業を受けておられるのかとか、前提知識をどの程度もっているのか、普段からどのような性格の方なのかとかがわからないというのは、難しかったです。
逆に言えば、eラーニングの難しさは、空気を読むことが出来ないということにあるのかもしれません。
高校時代などの大昔を思い出してみても、ある先生のときはクラスは静かだが、ある先生はうるさいということが良くありました。それは、先生が空気をコントロールしていたのだなと思います。
その意味でeラーニングの今後を考える上では、参考になることが多かったです。また、いかに自分の考えを整理できていなかったのかと反省しています。
最後に、質問いただいたことを復習として書いておきます。何らかの参考にしていただければと思います。オンラインでは、言いたいことが言えなかった部分もありますので、多少考えて書いてみました。(これは、対面でのディスカッションよりも掲示板等が優れているといわれる箇所です。)
---------------------------------------------------
Q eラーニングはなぜ普及しないのか?
基本的には、そういった段階にない企業がほとんどだからだと思います。
もっと、端的に言えば他のITシステムは、売り上げが上がるか、余計な費用が増えることを防ぐために存在すると思いますが、eラーニングは利益をうまないわけではありませんが、投資から回収までの期間が長く、不確実性が大きいので投資されていないことが多いのではないかと思っています。ですから、思っているよりもパイは大きくないのかもしれません。
後は、コンテンツがまだまだチープだと思います。
正直、メディアとしてみたときに、紙ってのは、ものすごい発明なわけでそれを超えようとするのは簡単ではないということだと思います。にも関わらず、それほど作りこまれていないものが多いのではないかと思います。
Q eラーニングの最新の動きは何か?
最近の動向はつかみきれていません。その理由は、いくつかありますが、一つには、eラーニングといわずにeラーニング的なことをしているものが多くなったからです。任天堂のDSなんてのは、自分はeラーニングだと思います。
一方、コンテンツはハードやソフトの技術的な制約を受けるので、ハードが新しくなれば新しいコンテンツが出てくるのだと思います。後は、アイデア一発勝負というようなものだと思いますが、そちらに関してはまだ見つけられていません。
Q HRMはIT化していくのか
この質問は、非常に奥深く、最もきちんとした答えが出来なかったと反省しています。
そもそもHRMとは何か? がハッキリとしていないと思っています。それは、大きすぎてハッキリとしないのか、漠然と行われてきたからハッキリとしないのかはわかりませんが、とにかくぼんやりしています。会社によっても違います。
ですから、すべてのものは自然とIT化されていくので、その範囲以上にIT化されるかといわれるとわからないというのが正直なところです。すみません。
Q CLOの役割は?
文化を創ること。これに尽きると思います。
創ることには、(外部環境の変化と共に知らず知らずに変わってくる)文化を守っていくこと、積極的に介入していくことの両面あると思います。
その際の変数は、社員一人ひとりにどう働きかけるかという点が特徴だと思います。
これは至極当然のことで、ある教育だったり研修がよかったのか悪かったのか判断するには評価をしてみるしかないということになるからだ。
一方、この話題に対しては「痛し痒し」的な返答にならざる得なかった。それは、評価を語ろうとすると、「評価手法」の話になるか、「評価のための設計」の話をすることになってしまうからだ。
「評価手法」の話は、うさんくさい評論家的であったり、あからさまに学校卒業してきたばかりの若造が「理論という能書きを垂れる」的な話になってしまう。一方、評価のための設計の話とは、そもそもどういうために評価をしたいのか? とか、評価をするために研修をどのように設計しましたか? という話になり、結局は「データも何も取っていないのに評価をするのは無理ですよ」という話になり、話し相手からはどうも腑に落ちないような顔をされる。さらに突っ込んで話をしてみると、どうがんばっても特に影響なかったとしかいえないところで、無理くり「研修は成功でした」と言うにはどうすればよいのかという話になってしまう。
結局は、効果測定を語ろうとすると、教育とは? 研修とは? という話をせざるを得なくなってしまうのだ。
そういった中で、本書「はじめての教育効果測定」は懇切丁寧に解説されている。こういった分野にいる方であれば、間違いなく必読の書だと感じる。さらに、本書が後1年半早く発売されていたならば、間違いなく「企業内人材育成入門」の評価の章で引用した。
本書が特に有用な点は、企業内人材育成の評価の書であるという点だ。上記「企業内人材育成入門」執筆時に悩んだことは、この評価の分野は「子供の教育」書は多数出版されているが、「大人の教育」や「企業での教育」となると極端に選択肢が狭まり、参考に出来るものが少ないことだ(私の無知が多分にありますので、良書があれば紹介ください)。さらに、海外の書籍も企業教育自身が個別具体的な例が多いため、つまり文脈依存した変数が多いため、海外の事例を読んでも「スッと」入ってこないことが多い。そうした中で、本書の立ち位置はとても明確だ。
企業にて評価に悩んでいる方は、是非一読願いたい。
国立大学の博士課程の入学定員が今年度、初めて減った。政府は「科学技術創造立国」を掲げて博士の数を増やしてきたが、就職難から学生の「博士離れ」が始まり、一部の大学が定員の削減に踏み切ったためだ。関係者からは「現状を放置すれば優秀な人材が集まらなくなり、日本の国際競争力が低下しかねない」と心配する声も出ている。
博士離れは、今に始まったことではない。
日常生活を考えてみればわかるが、「偉い先生」といえば、学部で東大を出て、その後アメリカかヨーロッパでPh.Dを取ったような人を想像するだろう。日本の博士課程修了者(ドクター)は、海外での学位よりも低く評価されている。
つまり、日本の大学院(博士課程)よりも海外のそれのほうが格が高いと考えているふしがある。
また、企業においても、勤続年数が重視された人事制度を採用しているところが多い。それは、同様の能力を持っているのであれば、博士卒よりも修士卒のほうが企業人としてはコレクトだと表明しているに近い。
よく、バブル期以前のころには、高卒よりも大卒というだけでその後の出世が大きく変わってしまうということがまことしやかに語られた。それは、大学卒業という学位がその後の企業生活においても重視されるということの表明といえる。
逆に修士卒のほうが博士卒よりも重視されるような状況は、現代でも続いている可能性を感じる。つまり、それは……。全く違うことを述べているようで、実は同じロジックが当てはめられていることには容易に気付くのではないだろうか。
さて、ではどのように解決するのが良いのだろうか。
私は、この問題こそ、金で解決するのが良いと考えている。日本の教育予算は、先進国のそれと比較し、著しく低いことは各種統計が示している。
だったら、大量に金を注ぎ込んじゃおうよ。というのが単純な発想。
金さえあれば、海外、特にアジアから優秀な人材を呼ぶことが出来るし(留学生を呼べばいいわけではなく、優秀かどうかが重要)、欧米の教授陣も呼ぶことが出来る。
さらには、特許なんかもガンガン押さえちゃえば、企業も提携していかざるを得ない。
とまあ、チープな考えかたな訳だが、それでも一つだけこれだけは主張できるというアイデアがある。
それは、本当にお金がない大学院生を助けることが出来ることだ。一般に博士課程に進学する人は、24歳から27歳だ。博士のレベルが高くなればなるほど、この年齢は上がっていく。D4、D5(ドクターの4年生、5年生)なんてのは、ざらだ。そうするとすぐに30の壁が見えてくる。しかし、一般にこの年代といえば、結婚や子供についても考える年だ。
真面目に研究をしていれば金があるわけがない。原著の書籍は数万なんてものはざらだし、学会参加日もバカにはならない。さらには、博士を終了したからと言って先が見えないなかを、自らの研究に対する真摯な思いだけで生き抜いていくのは難しい。
一般に(中には例外もいるが)優秀な人たちである博士過程の学生が、周りを見れば、それほど優秀でもなく、それほど努力もしてこなかったやつらが、企業の中で揉まれている様な振りをしながら、ある程度の金をもらって、結婚して、子供ができて、という生活を見なければならない。
何が楽しくてこんな生活しているのだろうか? と考えても不思議ではない。
そんな人たちが、バカを見ないようにするだけの金があっても、それは全く問題にはならないと思う。真剣に学問に取り組む人たちを、海外に流出させないためには、金ぐらいだしてもバチはあたらないだろう。
データからみる日本の教育(2006年)(11月30日発売)−文部科学省
平成18年版 科学技術白書 第2部 第1章 第3節−文部科学省
英単語学習:ゲーム機で語彙力4割アップ 京都・八幡−今日の話題:MSN毎日インタラクティブ
京都府八幡市教委職員が提案した人気携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」用の英単語学習ソフトを中学3年の授業で使ったところ、わずか5カ月で語彙(ごい)が平均4割アップしたことが、同市教委などの実証実験で分かった。実験に協力した池田真・上智大准教授(英文学科)は「全国の中学生の3割程度しかいない英検3級に匹敵する学力が付いた計算で、めざましい効果があった」と分析。これを受けて市教委は21日から、市立4中学校2年生の授業にゲーム機を本格導入した。
英単語ターゲット1900DSは、英単語の穴埋め問題、選択問題、発音の聞き取りなど、教育工学的には古典的な手法をDSという新しいメディアに込めた製品だ。
なぜ、古典的と書いたかというと、スキナーのプログラム学習やティーチングマシンの考え方に酷似しているからだ。
人間の学習を行動が変化することとする行動主義に基づいたスキナーのプログラム学習が、学習目標を細かく分けて一つずつ学習する「スモールステップの原理」と、問題への解答が正解しているか否か、間違っていたときはどこが間違っていたのかをすぐにフィードバックする、「即時フィードバック」であることを考えると、同製品がどのような理論上に位置しているのかが推察される。
このような、半世紀以上前に理論付けられ、その後数多くの批判にさらされてきた理論体系に則ったと考えられる製品による効果が現在の社会で認められるという現実に対し、少なからずインストラクショナルデザイン(行動主義を主な理論的背景としている)を研究してきた立場からすると喜びを感じると共に、あたかも今まで「全く」知られてこなかった知見のように語られてしまう現実に一抹の寂しさを覚える。
![]() | 中学英単語ターゲット1800DS アイイーインスティテュート 2006-08-10 売り上げランキング : 43 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |