2007年05月26日
博士離れは、金で解決すればいい
[日記 ]
朝日新聞によると、
国立大学の博士課程の入学定員が今年度、初めて減った。政府は「科学技術創造立国」を掲げて博士の数を増やしてきたが、就職難から学生の「博士離れ」が始まり、一部の大学が定員の削減に踏み切ったためだ。関係者からは「現状を放置すれば優秀な人材が集まらなくなり、日本の国際競争力が低下しかねない」と心配する声も出ている。
asahi.com:就職難で「博士離れ」か 博士課程の定員、初めて減少 - 暮らし
博士離れは、今に始まったことではない。
日常生活を考えてみればわかるが、「偉い先生」といえば、学部で東大を出て、その後アメリカかヨーロッパでPh.Dを取ったような人を想像するだろう。日本の博士課程修了者(ドクター)は、海外での学位よりも低く評価されている。
つまり、日本の大学院(博士課程)よりも海外のそれのほうが格が高いと考えているふしがある。
また、企業においても、勤続年数が重視された人事制度を採用しているところが多い。それは、同様の能力を持っているのであれば、博士卒よりも修士卒のほうが企業人としてはコレクトだと表明しているに近い。
よく、バブル期以前のころには、高卒よりも大卒というだけでその後の出世が大きく変わってしまうということがまことしやかに語られた。それは、大学卒業という学位がその後の企業生活においても重視されるということの表明といえる。
逆に修士卒のほうが博士卒よりも重視されるような状況は、現代でも続いている可能性を感じる。つまり、それは……。全く違うことを述べているようで、実は同じロジックが当てはめられていることには容易に気付くのではないだろうか。
さて、ではどのように解決するのが良いのだろうか。
私は、この問題こそ、金で解決するのが良いと考えている。日本の教育予算は、先進国のそれと比較し、著しく低いことは各種統計が示している。
だったら、大量に金を注ぎ込んじゃおうよ。というのが単純な発想。
金さえあれば、海外、特にアジアから優秀な人材を呼ぶことが出来るし(留学生を呼べばいいわけではなく、優秀かどうかが重要)、欧米の教授陣も呼ぶことが出来る。
さらには、特許なんかもガンガン押さえちゃえば、企業も提携していかざるを得ない。
とまあ、チープな考えかたな訳だが、それでも一つだけこれだけは主張できるというアイデアがある。
それは、本当にお金がない大学院生を助けることが出来ることだ。一般に博士課程に進学する人は、24歳から27歳だ。博士のレベルが高くなればなるほど、この年齢は上がっていく。D4、D5(ドクターの4年生、5年生)なんてのは、ざらだ。そうするとすぐに30の壁が見えてくる。しかし、一般にこの年代といえば、結婚や子供についても考える年だ。
真面目に研究をしていれば金があるわけがない。原著の書籍は数万なんてものはざらだし、学会参加日もバカにはならない。さらには、博士を終了したからと言って先が見えないなかを、自らの研究に対する真摯な思いだけで生き抜いていくのは難しい。
一般に(中には例外もいるが)優秀な人たちである博士過程の学生が、周りを見れば、それほど優秀でもなく、それほど努力もしてこなかったやつらが、企業の中で揉まれている様な振りをしながら、ある程度の金をもらって、結婚して、子供ができて、という生活を見なければならない。
何が楽しくてこんな生活しているのだろうか? と考えても不思議ではない。
そんな人たちが、バカを見ないようにするだけの金があっても、それは全く問題にはならないと思う。真剣に学問に取り組む人たちを、海外に流出させないためには、金ぐらいだしてもバチはあたらないだろう。
データからみる日本の教育(2006年)(11月30日発売)−文部科学省
平成18年版 科学技術白書 第2部 第1章 第3節−文部科学省
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