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人材育成を研究している橋本諭のブログです。eラーニング(e-Learning)や人材育成、インストラクショナルデザインを専門としており、教育工学、学習科学、OJT、ワークプレイスラーニングの研究しています。eラーニング専門家のためのインストラクショナルデザイン、企業内人材育成入門を上梓。

2006年11月05日

ポスドクのためのSNS UCEE

[サイト紹介 ]

博士課程を修了しても就職できない人のことをポスドクと呼ぶが、その就職を斡旋するためのSNSがオープンした。まだ、始まったばかりなので今後が注目される。
求人情報・論文情報を統合したアカデミックSNS

博士課程を修了しても「企業では使い物にならない」という意見が多く聞かれるためか、博士終了後に定職に就けないポスドクはドンドンと増えている。さすがに大学の中でも問題視されることが多くなってきている。

そのため、博士課程に進学するということは、就職が限りなく難しくなることを意味しており、学問に対しての純粋な想いを試すかのような「踏み絵」として機能している。一時の猶予といったモラトリアムを求めて博士課程に進学するのは、将来を考えると得策ではない。しっかり勉強したことが生かせないから、勉強しない、研究しないというのではアカデミックな世界は成立しない。これは大きな問題である。

しかし、欧米の状況を考えれば、博士課程を持っていないということは、専門家ではないということを意味する。「最低masterくらいもっていないとね」が通用しない社会である日本は大変珍しい存在だと思う。一方で、世界と戦っていくためにはこれで通用するかどうかはしっかりと議論が必要だろう。

さて、現実として目の前の状況を見たときに、ポスドクが最低限定職を得るというのは必要不可欠だ。そのためには企業側としてのドクター取得者のマネジメントの仕方を考えなければならないし、ポスドク側も企業の論理は身に着けなければならないだろう。

こうしたSNSがそのひとつの架け橋になるかどうかが注目ポイントだと思う。

しかし、一番危惧するところは、ポスドクの中には自分の研究分野以外へのなんらかの参加を積極的に行わないためか、周りは研究者ばかりになり、また、あまりにもポスドクが増えていることから危機感を失った人たちが多くいる。問題はこの層だと思うが、この人たちは概して自分たちが優秀であることにプライドを持っているような気がするため、対象者たちがこのSNSを使うのかどうかが一番の問題ではないかと感じる。

投稿者 橋本 諭 : 2006年11月05日 12:44 このエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマークへ追加

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