2006年08月12日
eラーニング業界で最も購読者が多いだろうといわれている産能大学のSanno e-Learning Magazineさんから表題の件について触れていただいているので、返信したいと思います。
辛口が売り『eラーニングBlog界の亀田三兄弟』と恐れられる?のトロッコ蜜 柑さんのBLOGです。去年は「eラーニングワールドはeラーニング業界の同窓会 です」というタイトルでしたが、今年はどういう見出しで来るかと期待してお りましたところ 2006年08月02日「eラーニングワールドは、過疎地の夏祭りです」 http://e-learning.toromi.com/archives/2006/08/e2006e.php 相変わらずキレのある右フックです。確かに去年よりもブースは減ったし、 展示内容もイマイチだったし。鋭いご指摘です。
あちゃー、当日も「あんまりトゲがあること書いたらダメだよ」と注意されていたのですが、勢いあまってしまったようです。亀田三兄弟ということは、今後強烈なバッシングが来るということでしょうか。
前置きはさておきまして
指摘されたことについて私なりの返信をしたいと思います。
しかし、私としてはトロッコさんの言う
「Web2.0の2.0の部分に当たるような何かが決定的にない気がする。」
という表現にはやや違和感を覚えました。なぜなら、eラーニングはまだ1.0に
たどり着く前のビジネスなんじゃないかと思っているからです。1や1.5 すら
成熟していないのに、いきなり2.0というのは酷というものです。eラーニング
については、一足飛びに2.0の世界を目指すのでなく、1や1.5の世界で基本を
抑えてから行くべきではないでしょうか?
このご指摘は、全く持ってその通りだと思います。確かにeラーニングは、2.0(それって実際何もんだ??)に届くようなところまでは来ていないと思います。しかし、一方では、このように書くことが私なりのeラーニングに対する期待を表しているところでもあるわけです。それは、eラーニングがそれほど技術力のない人だけが取り組んでいる市場ではないと思いますし、それほど新しい技術に取り残されるような経営者ばかりではないと思うからです。つまり、「これくらいやってくれたらいいのになあ」という印象です。
例えるならば、モーターショーのコンセプトカーのような展示がなかったなと思ったのです。
モーターショーにおいてコンセプトカーは、未来のビジョンを形にしたものであり、ファンの期待を(良い意味で)裏切りますよという技術者や経営者からのメッセージだと思います。「我々は、車によってこんな未来を想像しているんですよ。創造しようとしているのですよ」というメッセージだと思います。顧客としても、その車がすぐにディーラーに置かれることを期待するのではなく、未来を慮り、幾ばくかの夢を抱くのだと思います。
つまり、Web2.0の2.0の部分とは、このような夢を与えるようなものという意味です。
もうひとつには、一般のサラリーマンが自分のキャリアをバカバカしく思えるほどの突き抜けた感がなかったということです。少し具体的に説明すると、大志を抱いたベンチャー企業が、大法螺を吹いている姿が見られなかったことです。Web2.0が流行りだしたのは、昨年ごろからですが、それ以降本当に色々な企業が現れています。とは言いつつも、8割から9割ほどは、いかがわしさ満点の企業だと思います。しかしながら、そのようないかがわしさの中に本質をとらえた企業が現れていることも確かだと思います。また、そんな玉石混交の中にあってもベンチャー企業の社員をみれば、大企業(組織が硬直しきったような企業)の社員は、ある種の羨望のまなざしで「うちでやったら、絶対に叩かれるだろうな」と思うのではないでしょうか。それが大法螺であってもかまいませんし、足元がふらついていてもいいと思います。それでもなお、実行してしまうようなスピード感をもった企業が出て来てもいいのかなと思います。それこそがスピード感を生みだすのかなと思っています。しかし、そのような技術の進展を感じなかったことが2.0がないと書いた点です。
技術の進歩は圧倒的なスピード感を持っています。それがすべてだとは言いません。しかし、ICTの世界では大きな力を持っていることは確かです。
eラーニングは、ビジネスとして成り立つのかというレベルを考慮しなければならないのはよくわかります。しかし、その前提としている市場は、現在の技術をベースにしているのであって、次の時代でのそれではありません。
簡単な例を出せば、将来にわたりどのような企業が競争相手になると考えているかという点があげられます。いつも私は、eラーニングワールドに行くと、「忙しいですか??」と「儲かってますか??」は聞くことにしていますが、前者には「そうですね」という回答が返ってきても、後者には帰ってきたことがほとんどありません。全くありませんといってもいいほどです。いくらかは謙遜があると思っていますが、本当にぼろ儲けというところは少ないのではないかと思います。そのあとに私は、「大丈夫なんですか」と聞きますが、たいてい「どこもそれほど儲かっていないみたいですからね」というような回答が返ってくる。競争戦略で有名なマイケルポーターは、基本的な競争要因をまとめています(新規参入、代替製品・代替サービス、買手の交渉力、供給者の支配力、競合の5つ)が、特に、既存の競争相手ではない新規参入企業の脅威を軽視しているのではないかと思います。こういった業界にとって一番の脅威は、外からやってきて市場を席巻されてしまうことのような気がするのですが…
この業界、技術の進歩があれば、それほど参入障壁が高い商売ではないと思います。もちろん、この場合の技術はITだけじゃなく、コンテンツのデザイン力やコースへのコーディネート力、サポート力などを含んでいますが、それでも特殊性はそれほどないと思います。少なくとも、今からバイオをやることや、半導体を作るのより簡単ですよね。
さて、なんとなく長くなってしまい、さらにまとまりがなくなってしまったのですが、もろもろ含め期待してるんですよ。これはマジです。
このカテゴリの関連記事
« 2006年度厚生労働省「労働経済白書」 | メイン | eラーニングは、会社でやるもの? 自宅でやるもの? »
おすすめ情報
あなたの会社に、人を育てる科学はありますか?
| 企業内人材育成入門 | |
![]() | 中原 淳 (編集), 荒木 淳子, 北村 士朗, 長岡 健, 橋本 諭 ダイヤモンド社 2006-10-20 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
コメント
コメントしてください
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:




RSS